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DJ機材の選び方part1 -機材の歴史編-

ご無沙汰してました!

最近忙しくてまったく更新出来てませんでした!

 

今回はこれからDJを始める人にオススメの機材選びのアドバイスをしていきたいと思います!

自分のやりたいジャンルや予算、環境によってベストな提案を心掛けていますので、機材選びの手助けになれば幸いです!

 

ちなみに物凄く長くなりますので何編かにわけて解説していきます。

今回は非常に大雑把ではありますがDJ機材の進歩と発達についてお話しさせて頂きたいと思います。

初っ端からなかなかのボリュームとなってますがDJ機材の進化の歴史はジャンルの歴史とも深く関わっており、機材選びの際にも参考になると思うので是非お読みください!

 DJ機材の進歩と発達

ここ数年でDJを始める方が本当に増えたと思います。

特にアニソン系を始めとした非ダンスミュージックを主にプレイするDJやイベントがとても増えています。

この流れはデジタルデータでDJが出来るようになったというのが大きく関係しています。

 CDJの普及とデジタルデータ

そもそも、PCを使ってDJが出来るようになる前はアナログレコードが主流だったわけですが、その頃は基本的にアナログレコード(以下レコード)以外でDJをする機材がありませんでした。

レコード以外を再生するDJ機材が無いのですから、レコードが発売されてないジャンルの音楽ははクラブでかけようがなかったわけです。

しかし、マイスペースiTunesなどデジタル配信の普及により徐々にダンスミュージックの世界でもレコードが発売されていない楽曲が増えてきました。

特に、アマチュアミュージシャンなどアナログレコードを生産する資金的余裕の無い作家にとってデジタル配信は自身の作品を簡単に世界中のDJやリスナーに届ける事が出来るためデジタル配信は一気に普及しました。

そして、そういったアナログレコードが発売されていない楽曲をクラブでプレイするため、PioneerからCDJというCDを使ってDJプレイが出来る機材が発売されました。

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Pioneer CDJ-50II

これによって、アナログレコードの発売されていないジャンルや、既に絶版となっている音源などを手軽にプレイする事が出来るようになりました。

しかし、CDJが発売されて間もない頃はアナログレコードとの音質の差や操作性など様々な理由もあり、CDJを自体設置しているクラブもまだ少なく、あくまでアナログターンテーブルの補助、補完的な扱いでした。

 

その後、市場のニーズとメーカーの技術的な進歩により、音質、操作性共によりアナログライクな新型CDJが続々と発売されました。

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CDJ-1000MK3

この頃になるとCDJを設置するクラブもかなり増えてヒップホッップに比べスクラッチなどを必要としないテクノ、ハウス系のDJはこぞってCDJを使い始めました。

アナログターンテーブルはレコードという音源の性質上、針飛びや正確なBPMを保ちづらい側面があります。テクノ、ハウスなどBPM合わせが重要になるジャンルのDJにとって正確で針飛びの無いCDJは大きなメリットがあったのです。

さらに、CDJにはマスターテンポという再生速度を変えても楽曲のキーが変わらないデジタルならではの画期的な機能が搭載されていました。

 

そして、CDJがCDだけでなくUSBを音源としたプレイにも対応します。

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Pioneer CDJ-2000NXS

こういったデジタル音源を再生出来るDJ機材の発展と非ダンスミュージック系クラブイベントの本格的なブームが時期的にマッチした結果、それまではクラブでプレイされる機会の無かったジャンルが台頭して来たわけです。 

これによりUSBメモリ内に保存した無数の楽曲がプレイ可能となりCDメディアに比べて遥かに多くの音源をクラブに持ち込めるようになりました。

また、CDJでプレイする場合、右のCDJに入ってるCDは右のCDJでしかロード出来ないので同じ楽曲データが入ったCDを二枚用意する必要がありますが、1本のUSBで複数のCDJから楽曲データをロード出来るのでUSB1本でOKです。

PCでのDJが主流になった近年でも海外のビッグフェスの映像などを見てもUSBだけでプレイしているDJもいるほどです。現状もっともミニマムなシステムですね。

 

PCを使ったDJシステム(DVS)

CDJの普及と時を同じくしてPCでDJ出来るソフトもかなり普及し始めてきました。

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Rane ScratchLive SL4

PC内の音源をターンテーブルを使ってコントロースするシステムをDVS(digital vinyl system)と言います。CDJ以上にDJカルチャーに革命を起こした画期的な機材です。

この機材のおかげでCDJでは再現出来なかったターンテーブルを使ったレコード特有の操作感をデジタルで完全に再現できるようになったわけです。

CDJがテクノ、ハウス系のDJに支持を受けた一方で、世界中のヒップホップDJにはこのDVSに飛びつきました。現在、世界中のヒップホップDJの殆どがこのDVSのシステムでDJプレイをしています。

USBでのDJプレイはCDやレコードに比べ格段に持ち込める音源の数が多くなった反面、CDJの限られた画面で多くの楽曲を管理するのは大変でした。

このDVSシステムの登場でPCの大きな画面とキーボードを使える事により、PC内に保存されたライブラリー全ての楽曲に素早く簡単に検索をかけ読み出すことが可能となりました。

 

DJコントローラーの登場

CDJやDVSの登場によりDJはレコードでプレイしていた時代に比べより身軽で多くの楽器をクラブに持ち込めるようになりましたが、これから新しくDJを始めようとするDJがクラブと同じような環境で自宅練習をしようとするとターンテーブルorCDJ+DJミキサーが必要になります。

これをイチから揃えると安いものでも10万円〜クラブとまったく同じ環境を再現するなら60万円〜その他の細かな付属品まで考え得ると100万円近くかかってしまうので、DJを始めるハードルは以前と高い状況でした。

そこに目をつけた楽器メーカーはこぞってターンテーブルとミキサー部分を一体化させたDJコントローラーというものを発売し始めました。

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Pioneer DDJ-SB

これはDVSと同じくPC上のDJソフトを使い専用のDJコントローラーで操作するという機材です。

この機材のメリットはいくつかありますが、何よりも導入コストの安さです。

PioneerのDDJシリーズで1番グレードの低いもので3万円弱と格段に安くDJ環境が構築出来るようになりました。

Pioneer製品以外も基本的にPioneerのCDJを基準に作られているので、家ではDJコントローラーで練習して、クラブではUSBに曲入れてCDJでプレイという感じで使えば、家とクラブで同じような操作感でプレイ出来ます。

また少し大きめのバックパックなら持ち運びも可能などでノートPCと一緒にクラブに持ち込むのもそれほど苦ではないでしょう。

ターンテーブルのように物理回転するプラッターがないのでスクラッチは難しいですが、頭出しなど基本的な動作はCDJと変わらないのでスクラッチを多用する事が滅多にないジャンルのDJには打って付けです。

今一番売れてるDJ機器はDJコントローラーなのではないでしょうか?

 

 

さて、ここまで長々とDJ機材の発展と歴史について大雑把に解説してまいりましたが次回からが本編です!笑

次回は主にこれからDJを始める初心者や現在のシステムから違うDJシステムに移行しようとしてるユーザー向けの記事になります!